医療事務の資格のみで薬局事務は無理

メディカルアシスタントが薬局事務も担当するには、何が必要?

医療事務と調剤薬局事務はどこが違うの?よくある質問です。どちらも医療機関で働くという点では同じですが、大きな違いは働く場所と、扱う分野でしょう。

調剤薬局事務の勤務先は、調剤薬局になります(何だか禅問答のようなことを言いますが…)。昭和50年頃から、病院の負担軽減のため医薬分業が叫ばれるようになり、薬の受け取りは、院外の調剤薬局に処方箋を持ち込み行うようになりました。

ですから仕事の内容も、“薬剤”が中心になります。具体的に言いますと、まず患者の持ち込んだ処方箋を受け取り、内容にミスがないかをチェックします。医療事務の場合と違いカルテがないので、処方箋の薬名のみで、確認作業を行わなければなりません。薬剤の専門的な知識が必要になります。場合によっては薬剤師の補助もしなければなりません。もちろんミスがあると、大変なことになります。

また、新規の患者には問診票に記入してもらいます。この個人情報と共に、処方箋を薬歴簿に入力し、薬袋をつくり、レセプトを入力し、調剤報酬の計算をします。ちなみにこの作業を、薬剤師が調剤を行っている間にやらなければなりません(ミスが許されないのは、当然のことです)。

ですから調剤薬局事務の仕事は、“資格”の面から考えてみれば、確かに医療事務の中に含まれますが、実際の業務は全く別物となっています。よく医療事務の資格を持っていれば薬局にも通用するといいますが、採用する側からすると調剤薬局事務の勉強をして、しっかりした知識のある人を採用したがるのは言うまでもありません。調剤薬局事務の資格は決められた講座を修了するか、関係団体の試験に合格するれば取ることができます。試験も年に何回もあり、一度失敗しても、チャンスはすぐにやって来ます。また勉強の範囲も狭いので、順調に進めば1ヶ月から5ヶ月で取得できます。

現在、医療事務の資格を持っている人も、これから医療関係の資格を取ろうと思っている人も、調剤薬局事務の資格を持っていた方が、仕事の範囲も広がるでしょう。医療事務よりも試験の難易度も低いので、働きながら取得することも可能です(強い意志がなければ難しいですが…)。キャリアアップのためにも、一度トライしてみてはいかがでしょうか。

病院で何だか無愛想な診察を受けた後、薬局での親切な一言と笑顔に、ほっとした気持ちになった人もいるでしょう。この業務も医療事務と同様に、まず患者の立場に立って、不安な気持ちを少しでも楽にしてあげることが、一番大切です。